
プリンスを語ろう!
12th アルバム『Graffiti Bridge』
理想と現実のはざまで――拡張しすぎた野心の行方

「これは成功作なんですか?失敗作なんですか?」
いろは:
正直、評価が難しい作品ですよね。
シオケン:
うん。
“成功”か“失敗”で語ると、
どっちも当てはまる。
いろは:
どういう意味ですか?
シオケン:
音楽は強い。
でもプロジェクトとしては、
理想が先走った。
「Purple Rainを超えたかった」
いろは:
また映画とセットにした理由は?
シオケン:
明確だよ。
もう一度神話を作りたかった。
いろは:
でも時代は90年代。
シオケン:
そう。
MTV全盛、ヒップホップ台頭。
文化の重心が変わってた。
いろは:
80年代のロマンは通用しない。
「曲単体は強い」
いろは:
でも楽曲、いいですよね。
シオケン:
めちゃくちゃ良い。
M-1「Can’t Stop This Feeling I Got」はロックサイドを見せつけるし
M-2「New Power Generation」
M-7「We Can Funk」
M-13 「The Latest Fashion」なんて
PRINCEの濃厚ファンクが大放出だし。
メロディも構築力も健在。
いろは:
ゴスペル的な「Still Would Stand All Time」曲もあれば、
M-4「The Question Of U」のような泣きのギターが堪能できる曲まで
シオケン:
80年代の総決算みたいな側面もある。
いろは:
バラエティに富んでるけど、
『Sign ☮︎ the Times』ほどの統一感はない。
シオケン:
そこ。
このアルバムは、
やりたいことが多すぎる。
② 本編対話③|90年代への違和感
「少し、ズレている」
いろは:
どこか時代と噛み合ってない感じもします。
シオケン:
うん。
プリンスは常に未来を見てたけど、
この作品は少し“80年代の延長”。
いろは:
悪くはないけど、
革命ではない。
シオケン:
そう。
ここで一度、
“絶対的支配者”のポジションが揺らぐ。
③ 小まとめ|シオケンの一言
シオケン:
『Graffiti Bridge』は、
プリンスの野心が拡張しすぎたアルバムだ。
悪くない。
むしろ良い。
でも時代は、
すでに別の方向を向いていた。
④ いろはの締め
いろは:
80年代の神話を引きずったまま、
90年代の入口に立った作品。
ここからプリンスは、
より直接的に“システム”と戦う。
次回は、
プリンスの名義での最後の大ヒット作。
そして、
次の闘争の予兆が見える
**『Diamonds and Pearls』(1991)**へ。
——続く。

90年代の核心へ
- Batman:巨大市場との接続
- Graffiti Bridge:野心の過剰
- Diamonds and Pearls:再ヒットと次の火種
ここからいよいよ
“名前を捨てるプリンス”へ向かいます。

















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