
プリンスを語ろう!
13thアルバム『Diamonds and Pearls』
再びヒットの頂点へ――そして静かに始まる“闘争”

はじめに
90年代に入り、
『Batman』『Graffiti Bridge』と、
大きなプロジェクトを経た
Prince。
その流れの中で生まれたのが、
1991年発表の
『Diamonds and Pearls』。
これは単なる新作ではない。
“再定義されたプリンス”の提示であり、
同時に後のレコード会社との対立へと続く
重要な分岐点でもある。
「これ、めちゃくちゃ聴きやすいですよね?」
いろは:
正直に言うと、
すごく分かりやすいアルバムですよね。
シオケン:
うん。
かなりキャッチーになってる
いろは:
タイトル曲もかつてないくらいキャッチーだし、
「Delirious」「KISS」「Alphabet Street」のような3コードロックをベースにした「CREAM」や
新たなプリンスファンクが放たれる「Get Off」
ジャジーなお散歩曲「Strollin’」
全編ラップ曲の「Jugheads」「PUSH」なんかは最高にかっこいいよね!d
シオケン:
でもね、
ただの“売れ線回帰”じゃない。
「The Revolutionの次の形」
いろは:
The New Power Generationの存在が
大きいですよね。
シオケン:
大きい。
The Revolutionが“装置”なら、
NPGはグルーヴの集団。
いろは:
ヒップホップ的な空気もあります。
シオケン:
そう。
90年代初頭のブラックミュージックの
流れをちゃんと吸収してる。
「洗練と重量感の両立」
いろは:
音が分厚いですよね。
シオケン:
ドラムの重さ、
ベースの存在感。
いろは:
80年代よりも地に足がついてる。
シオケン:
派手さよりも、
安定感と重心の低さ。
いろは:
それでもメロディは強い。
シオケン:
そこはプリンス。
どれだけ時代が変わっても、
メロディメイカーとしての核は揺らがない。
「成功の裏側」
いろは:
このアルバム、
商業的にも大成功ですよね。
シオケン:
うん。
でもここから、
違和感が芽生える。
いろは:
レコード会社との関係?
シオケン:
そう。
売れても、
自分のペースで作品を出せない。
いろは:
アーティストとしての自由と、
契約の壁。
シオケン:
このアルバムは、
その矛盾を抱えたままの成功。
シオケン:
『Diamonds and Pearls』は、
90年代型サウンドに適応した
最強にポップなプリンスだ。
でも同時に、
次の闘争の火種も
静かに燃え始めている。

いろは:
成功を取り戻したプリンス。
でもその裏で、
自由を求める気持ちは
どんどん強くなっていく。
次回は、
その緊張感が音に滲み出る
**『Love Symbol Album』(1992)**へ。
——続く。
90年代の流れ(整理)
- Graffiti Bridge:理想の過剰
- Diamonds and Pearls:商業的再成功
- Love Symbol:契約とアイデンティティの衝突
ここから先は、
“名前を変えるプリンス”の物語。

















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