
1. ディープ・パープル以前 ― 孤高の職人、誕生前夜
リッチー・ブラックモアが世界的な名声を得る以前、彼は60年代イギリスの音楽シーンで無数のレコーディングに
参加する腕利きのセッションギタリストとして活動していた。ロックンロールが熱狂を生み出していた時代、
彼のギターはすでに「何かが違う」と業界内で話題になっていた。
●The Outlaws(ジ・アウトローズ)

ブラックモアが最初に名を連ねたグループがこのThe Outlawsである。
60年代初頭に活動したインスト・ロックバンドで、プロデューサーのジョー・ミークのもとで多くのシングルを発表。サーフロックやロカビリーをベースにしたサウンドの中で、ブラックモアは既に独特なフレーズとスピード感あるリードプレイを披露していた。

注目曲:
- “Swingin’ Low”(1961)
- “Shake with Me”(1964) — 荒々しいソロが既に「後のブラックモア」を予感させる。
●Neil Christian and the Crusaders

1966年に発表されたシングル「My Baby Left Me」などでは、エルヴィスのカバーに鋭いギターを被せる形で参加。
ここではビート・バンドの制約の中にありながらも、ブルース感覚をねじ込むような独自性が見て取れる。
●サウンドの形成とクラシック音楽の影響
ブラックモアのプレイには当時から、バッハやパガニーニといったクラシック音楽からの影響が色濃く見られた。スケールの運指や和声進行の選び方にその片鱗があり、他のブリティッシュ・ビート系ギタリストとは一線を画していた。
●聴きどころ:
この時期の音源は、**「技巧派ギタリストが、まだ“ロックの型”を探っている段階」**のスリルに満ちている。
録音状態や楽曲の内容は粗削りだが、ギターの音が鳴った瞬間に空気が変わるような緊張感がある。
中でも「Shake with Me」のギターソロや、「My Baby Left Me」のカッティングには、
後のディープ・パープルやレインボーにつながるリフ・センスが明確に表れている。

















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